温度管理は製品の品質を維持するために行われるものです。例えば一定の温度を超えると変色や形状の変化が発生するような製品であれば、温度範囲を一定にして製造、保管から輸送までを行わなければいけません。最終的にその範囲に入っていれば良いわけではなく、一度でも逸脱があればその製品の品質は保証できません。だからこそ最初から最後まで範囲内であったことを確認できる記録が必要です。
園記録は、問題があった時にすぐに見られるようにしなければいけません。品質保証のため行われる温度管理は、できるだけ短い間隔で行う必要があります。適切な間隔は変質が起きない時間以下ということです。例えば50度に30秒さらされると問題が発生するような場合は、最長で30秒ということになります。
ここで気にすべきは、適切な温度に復帰するまでの時間を考慮に入れなければいけません。1度戻すのに5秒かかるならその時間を含めた25秒が最長です。安全を考えれば20秒や15秒といった余裕を持たせて設定すると安心です。温度管理は範囲も重要ですが、それを超えたときの対応も含めて考える必要があります。
もし逸脱が時間に関係なく不良となるのであれば、廃棄量を考えた時間で測定間隔を決めるべきです。10秒逸脱があると100万個がだめになるようなら、1秒で10万個の廃棄になります。廃棄ができないなら、設定する温度の範囲を実際に問題のある温度よりも余裕を持たせておく必要があります。