HACCPは2021年6月から完全義務化がスタートしました。危険、分析、重大なといった頭文字を取って名付けられています。簡単に説明すると国際的な食品衛生管理の手法です。WHOとFAOの合同機関によって発表されたのが始まりで、日本では1998年にHACCP支援法が制定されましたが、導入されたのはほとんど大企業でした。
中小企業にも普及させるために義務化がスタートしています。従来の検査との違いは、全過程で管理や記録を実施していることです。従来の検査は抜き取り検査が主流でしたが、HACCPでは原材料の仕入れから製品が完成するまでにわたっています。具体的には微生物の混入や食中毒の発生を予測して、それを防ぐための対策を講じていきます。
義務化の対象となる企業は、基本的に食品製造業や食品販売業、飲食店といった食品の製造や加工、販売に関わる全ての企業です。計画書は手引書を参考にしながら作成することができますが、不安があるところは保健所などに相談してみることをおすすめします。義務化が始まりましたが、全ての企業で実施されているわけではありません。バレないだろうと考えてルールを無視しているところがありますが、消費者が安心して商品を購入するために必要なことなので必ず守ってください。
無理した状況で食中毒を引き起こしてしまえば、様々なところに迷惑をかけてしまいますし、社会的な信用も失う可能性が高いです。安易な考えは捨てるべきです。